今回から実際にPineスクリプトのプログラミングを始めていきましょう。
この記事では、Pineスクリプトの構造、プログラミングを作るときに最初に書く「バージョンの定義」「ストラテジーの定義」についてご説明します。
Pineスクリプトの構造
まずはPineスクリプトでプログラムを書くためのPineエディタを開きましょう。
Pineエディタはチャート下にあるタブの「Pineエディタ」をクリックして開きます。
Pineスクリプトでプログラムを新規作成するときは、Pineエディタ右上にある新規作成から空のストラテジースクリプトをクリックして開きます。
インジケータースクリプトは、移動平均線、RSIなどのインジケーターを自作することができます。ストラテジースクリプトとは若干構文が異なりますので、別の記事で紹介します。
バージョンの定義
スクリプト例
//@version=4
バージョン切り替えのための指定。Pineスクリプトでは各バージョン間の互換性がないため、必ず1行目にはバージョンを定義する必要があります。
ストラテジーの定義
スクリプト例
strategy(tite=”my_strategy”, shorttitle=”MS”, overlay=true, initial_capital=10000,
default_qty_type=strategy.percent_of_equity, default_qty_value=strategy_fixed,
commission_type=strategy.commission.percent, commission_value=0.15, pyramiding=0, currency=currency.USD)
ストラテジーの定義の例文を書いてみました。上記ストラテジーの定義は結構詳しく書いていますが、特に指定のない場合は「tite」だけでもストラテジーを作ることができます。
各関数の説明
それでは例文で書いたコードの各関数をそれぞれ説明していきます。
title
ストラテジーのタイトル。“”で囲う。
strategy()は最低限タイトルのみ指定しておけば利用できる。
shorttitle
チャート上に名称を短く表記したいときに使う。“”で囲う。
overlay
ストラテジーの出力データをメインチャートに表示させるかを決定。
表示:true
非表示:false
initial_capital
バックテストの初期運用資金を設定。
Default_qty_type
売買する数量の種類を設定。
固定数量:strategy.fixed (デフォルト設定)
通貨:strategy.cash
投入可能な資金の割合(%):strategy.percent_of_equity
default_qty_value
発注時の数量を設定。
注文数量:strategy_fixed
通貨の現金合計額:strategy_cash
資金に対する割合(%):strategy_percent_of_equity
commission_type
注文時の手数料を設定。
注文の現金に対する割合(%):strategy.commission.percent
取引所の契約毎の金額:strategy.commission.cash_per_contract
取引所の注文毎の金額:strategy.commission.cash_per_order
commission_value
commission_typeの値を設定。
pyramiding
増し玉を行う回数を設定。デフォルト値は「0」
currency
収益計算に使用する通貨タイプを選択。
USD:currency.USD
JPY:currency.JPY
今回のまとめ
今回はストラテジースクリプトを作るには必須のストラテジーの定義についてご説明しました。
初っ端からいろいろ関数が出てきてPineスクリプトが難しい!なんて思わなくても大丈夫です。とりあえず最初は「tite」だけにして、ある程度コードをかけるようになってから細かく設定するようにしてもいいと思います。
大事なのはまず始めに「バージョンの定義」「title」を書くこと!
今回は以上です。ありがとうございました。
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