高利回りETF「SPYD」 vs 日本高配当株「武田薬品」長期投資ならどっち?個別株とETFのメリット、デメリット

昨今、米国高配当ETFの長期投資が注目を浴びていますが、その背景には経済的に自立し、早期リタイアを目指すFIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指す人が増えた影響かもしれません。

FIREを目指す人たちが参考にしている一つの指標が「4%ルール」です。このルールは生活の支出が投資元本の4%以内であれば、資産を減らすことなく生活できるという考えです。

例えば、資産が4000万の場合、4%ルールを適用すると年間支出額は160万、月13.3万までとなります。資産を運用せずに支出を続けていると減る一方ですが、SPYD(米国高配当ETF)のような配当利回りの高い(2021年10月時点:分配利回り5.07%)投資商品を運用することで支出分をカバーすることが可能です。

米国高配当ETFが注目されがちですが、日本にも5%を超える高配当銘柄があることをご存じでしょうか?高配当銘柄のひとつとして挙げられるのが武田薬品工業(2021年10月時点:5.57%)です。

今回は、ETFと個別株に投資するメリット、デメリット、長期投資ならSPYD(米国高配当ETF)と武田薬品工業どっちが良いの?といった疑問について筆者の考えを説明していきます。

SPYDと武田薬品の利回りとリターン

SPYDは分配利回りが5.07%ですが、経費率が0.07%かかるので実質5.0%の利回りとなります。武田薬品は配当金が180円で現在株価3207円(2021年10月18日)なので配当利回りが5.57%となります。利回りだけを比較すると武田薬品の方がよさそうに見えますが、利回りだけ見て判断するの危険です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

配当利回り回数/年経費率
SPYD5.07%40.07%
武田薬品5.57%10%
※2021年10月時点

米国高配当ETF「SPYD」の基本情報、構成銘柄とチャート

SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF」シンボル名「SPYD」の主な特徴は、S&P500高配当指数の値動き(経費控除前ベース)に連動する投資成果を追求するETFです。S&P500指数を構成する銘柄のうち、配当利回りの上位80銘柄の銘柄から構成されています。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・ファンズ・マネージメント INC.が運用し、2015年10月21日に設定されました。分配金利回りが5.07%と高く(2021年10月時点)、経費率が0.07%と低いことが特徴です。

SPYDの構成銘柄

SPYD構成銘柄とセクター別割合

SPYDは約80の高配当銘柄から構成されています。組入比率の上位10銘柄を示しますが、10銘柄以外も組入れ比率は1.4~1.0%とそれほど変わらず、約80銘柄がほぼ均等な割合となっています。

また、SPYDの構成銘柄をセクター別にみると公益事業、金融、不動産、エネルギーの比率が多いことがわかります。これらのセクターは景気変動の影響が大きく、2020年のコロナ色でも2~3か月で約45%も下落しました。

SPYDの値動きをチャートで分析

※画像の2020年6月は2021年6月の誤りです。

上記画像は2015年からの月足チャートです。SPYDは2015年10月21日に誕生し、順調な右肩上がりで推移していました。2020年1月に39.98ドルの高値を付けた後、コロナショックによってたった2、3カ月で45%も暴落しました。その後、急反発を見せ2021年6月に42.64ドルと高値を更新し、現在(2021年10月18日)は高値圏でレンジ相場を維持しています。MACDも上昇基調、RSIも60程度なのでまだまだ上昇の余地はありそうです。

SPYDが買える証券会社

SBI証券

SBI証券は米国株式の取扱数が4,200以上(2021年10月時点)で、他にも中国株、ベトナム株、インドネシア株など世界各国の株式取引が可能です。米国株やETFを毎月自動的に買付する「定期買付サービス」など海外株への投資を検討中の方にはおすすめです。

楽天証券

楽天証券は、米国株式、米国ETFの取扱種類も豊富で、手数料が安く楽天ポイントが貯まるため、楽天ユーザーに特におすすめです。

日本高配当銘柄「武田薬品工業」

説明不要の超有名企業ですね。創業240年、国内最大の製薬会社で、特に消化器系、がん、希少疾患、精神疾患に注力しています。高配当企業としても知られている武田薬品ですが、配当金が多いということはそれだけ純利益が少なくなるので、投資の観点から見ると高配当であるほど良いというわけではありません。

武田薬品工業の配当政策

武田薬品の配当金は驚くべきことに12期連続で180円を維持しています。現時点(2021年10月18日)では株価が3,207円なので配当利回りが約5.6%になります。10年間以上も高配当を維持していますが、将来も安定的に配当金を出し続けてくれる保証はありません。

上記の画像は連結での配当性向推移を示したものです。配当性向も高い水準を維持しており、2021年も75.3%とかなり高い。武田薬品単体で見ると配当性向は約113%なので純利益以上に配当金を出していることになります。2015年が0%なのは赤字のため、2020年の配当性向が著しく高いのは企業買収によって一時的に利益が少なくなったためです。

武田薬品工業の直近値動きをチャートで分析

上記の画像は2004年からの月足チャートです。2007年6月の8430円をピークに2009年3月3130円まで約2年間で63%も下落しました。その後、約2年半レンジ相場が続き2015年、2018年に高値を付けダブルトップを形成後、現在(2021年10月18日)まで下落が続いています。直近は期待されていた開発中の新薬が臨床試験中断という悪材料を受け、10月前半から500円程度の下落がありました。

現在、3207円という歴史的にみても低水準にありますが、2020年3月につけた直近安値(2895円)を割ると更なる下落が懸念されます。MACDがデットクロスしていること、RSIが約38と下げる余地があるので注意が必要です。

個別株とETFのメリット、デメリット

個別株のメリット、デメリット

個別株のメリット

・手数料が安い
・管理費用がかからない
・ETFのように組入れ銘柄の変更がない
・自分でポートフォリオ(リスク)をコントロールできる

個別株のデメリット

・分散不足でリスクが大きい
・ポートフォリオを組むためには多額の資金が必要
・分散投資にある程度の知識、スキルが必要
・ポートフォリオ管理に手間がかかる
・倒産リスクがある

個別株のメリットは手数料が安く、管理費がかからないため、その分の資金を投資に回せることがメリットです。また、自分で銘柄を選定しポートフォリオを組むことでリスクを自分でコントロールできることが最大の利点です。

一方で自分で銘柄を選定し、リスク分散することはある程度の知識が必要となります。また、自らの手で株を管理する必要があるため、手間と時間がかかってしまいます。

 

ETFのメリット、デメリット

ETFのメリット

・少ない資金で分散投資が可能
・運用管理費用が発生するが時間と手間がかからない。

ETFのデメリット

・運用管理費用が掛かる
・組み入れ銘柄の変更がある(リスクコントロールできない部分がある)

ETFの最大のメリットは少額で分散投資ができる点です。管理費用が発生しますが、その分ポートフォリオを管理する必要がなく、時間と手間がかかりません。一方で、ETFの種類(レバレッジ、インバースなど)によっては管理費用が高いものもあるため注意が必要です。

SPYDと武田薬品はどっちが長期投資に向いてるか

結論から言うと「SPYDと武田薬品の両方を毎月積み立てで長期投資する」です。

投資の基本はリスク分散です。SPYDはETFなので間接的に分散投資ができていますが、米国の金融市場の影響が大きいため、日本株である武田薬品も購入することで地域性のリスク分散となります。

また、よりリスクを分散するために日本株のETFも選択肢に上がると思いますが、利回り的に武田薬品が優秀なので今回は武田薬品を比較としました。

また、SPYDは上昇傾向にあるけど、武田薬品は下落傾向にあるので価格差でマイナスになるのでは?と思われる方もいると思います。私の考えは価格変動に関しては数年先を確実に予想することは不可能なので「現時点での最良の選択を行い、その時々の変化に応じて柔軟に対応する」です。

したがって、長期投資はできるだけリスクを抑えるため定期的に積み立てを行い、減配や株価の下落が継続する場合、売却やリバランスを検討すればよいと考えます。SPYDも同様です。

武田薬品の積み立て投資ならLINE証券がおすすめ

通常の証券会社では100株単位での購入しかできないため、多額の資金が必要となります。例えば、現時点で武田薬品の株を購入しようとすると3207円×100株=32万700円必要です。これだと長期積み立て購入するにはハードルが高すぎます。

しかし、LINE証券は1株株から購入することが可能なので個別株でも小額から長期積み立てができます。個別株で長期積み立てを検討中の方に購入におすすめです。

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